クリスマスに聴くべき BEST クリスマスソングス＆アルバムス3

　スムースジャズ界の大物、Dave Koz（デイヴ・コーズ）とその「友人」たちによるおしゃれで洗礼されたスムースジャズのクリスマスアルバム。

　アーティスト名が「Dave Koz & Friends」となっている様に、デイヴ・コーズがスムースジャズの名プレイヤーの友人たちと、ジャズアレンジされたクリスマスソングを奏でる。

　内容的にはテンポの良いものがいくつか収録されているが、どちらかと言うとしっとりと聞ける感じのミディアムテンポのものが多い感じがする。
　スムースジャズの名の通り、聞き心地が良い曲がメインだが、中にはラウンジジャズのようなものや、ソロなどはセッションをやっているようなものもあり、実に聞き応えのある１枚だ。

　ジャズなのでオリジナルにアレンジを加えたものが多いが、あくまでもオリジナルがわかる形で、しかしかなり個性を主張した感じになっていて、そのセンスの良さに脱帽してしまう。

　スムースジャズと聞くとインストルメンタルと思われがちだが、歌モノもかなり多く収録されている。

　Peter White（ピーター・ホワイト）、Brenda Russell（ブレンダ・ラッセル）など、ソロとして大活躍している一流ミュージシャンや、 ジャズとは関係のないKenny Loggins（ケニー・ロギンス）のような日本でも有名なミュージシャンも参加している。

　「友達」と言っているように、仲の良い実力派のミュージシャン達が集まり、セッション的に収録されたものと思われる。
　そのためかCDを聴いているのに、ライブやクリスマス・ディナーショーを見てるような気分にさせてくれる。

　１曲目はそのことを象徴するように、ステージの始まり的な曲からアルバムは始まる。

　そして中でも２の「The Christmas Song」は私の最高のお気に入りだ。
「The Christmas Song」の史上ベストのアレンジと言うくらいに思っている。
　私の大好きなピーター・ホワイトがアコースティックギターで参加しているのだが、彼のギターが実に良い。
　ツボを突いた泣かせるソロも非常に良いのだが、抑えながらも存在感を発揮するアコースティックギターのバッキングは実に見事。
　アコースティックギターのソロもそうだが、デイヴ・コーズのソロ用にも、各ソロを引き立てるように原曲にはない見事なコード進行を取り入れている。
　そしてそれを支えるように所々で歌が入る構成も見事。

　数曲ほど日本人からすればクリスマスっぽく感じない曲もあると思われるが、すべてクリスマスソング。
　しかし８、12、14はデイヴ・コーズのオリジナルのようだ。
　８の「December Makes Me Feel This Way」はこのアルバムの前に、これと全く同じ名前で別のクリスマスアルバムを出していて、そこでも別のアレンジバージョンで同曲が収録されている。

　ちなみに、その「December Makes Me Feel This Way」の中に収録されている「Winter Wonderland」も私の超お気に入りの「Winter Wonderland」のアレンジ・バージョンだ。