"Rickie Lee Jones" by Rickie Lee Jones(「リッキー・リー・ジョーンズ(浪漫)」リッキー・リー・ジョーンズ)-おすすめアルバム3-

Rickie Lee Jones

リッキー・リー・ジョーンズ(浪漫)

Rickie Lee Jones

リッキー・リー・ジョーンズ

我らが歌姫の才能あふれる最高傑作

 高い歌唱力で定評のある、今や大御所の Rickie Lee Jones(リッキー・リー・ジョーンズ)。今回は彼女を前回のトム・ウェイツ繋がりで紹介しよう。

 今回取り上げるのは、そんな彼女のファーストにしてベストと思われるデビューアルバム。アルバム名も名前と同じ「Rickie Lee Jones(リッキー・リー・ジョーンズ)」 (1979年)だ!
 (日本語名は「浪漫」となっている。 なぜそんな名前を付けたのか意味不明だが、アーティスト名とアルバム名が同じというのが混乱するからかな?)

 リッキーはなんと昔のトム・ウェイツの恋人。お互いがお互いの才能に惚れて付き合ったとか。天才同士が互いに刺激し合い、その頃にデビュー作となった今回のアルバムは、彼女の作品の中でも最高傑作と名高い。

 バックを西海岸の超一流ミュージシャンたちが固め、フォーク、ジャズ、ブルース色の強い、大人の雰囲気のすばらしいアルバムに仕上がっている。

 彼女の元気なような、気だるいようなボーカルが高い評価を獲得。グラミー賞の最優秀新人賞を受賞した。

 中身は粒ぞろいの曲でいっぱいだ。
 全体的にアコースティック・ギター中心の音作りでサラッと耳に入る、クリアでシンプルな感じのサウンドにセンスの良さが光っている。
 生ピアノ中心の曲もあり、全体的に謂わゆる「職人の手作り感」が溢れる、心が温まるような、しんみり来るような、そんな素晴らしいアルバムだ。

 アルバムを通してストーリーを感じさせるような構成。どこか寂しさを感じさせるサウンドは、聞く度にグッと来る。
 持っていて損は無い、と言うか一度手に入れたら手放すべきではないCDだ。

 秋の晴れ渡った空気の中、ドライブミュージックとして聴くのにもベストマッチ。
 ほんのりと薄暗くした部屋で、しんみりと聞くのも良い。

1. Chuck E.'s in Love / 2. On Saturday Afternoons in 1963 / 3. Night Train / 4. Young Blood / 5. Easy Money / 6. Last Chance Texaco / 7. Danny's All-Star Joint / 8. Coolsville / 9. Weasel and the White Boys Cool / 10. Company / 11. After Hours (Twelve Bars Past Goodnight)

 おしゃれで大人な雰囲気のアルバムを探しているなら、絶対にこの1枚だ!

1.イントロの陽気なアコギのリフが印象的な、誰もが1度は耳にしたことがある彼女の代表作。カラオケにもあるくらいだが、歌いこなせるヤツなんているのか…?

2.暗い部屋で1人しんみりと聞くとジーンと心にしみ込んで行くような、そんな歌。ほぼ生ピアノだけという(ストリングなども入るが)シンプルな作りがまた良い。

3.秋の晴れ渡った大草原を思わせる、すがすがしいナンバー。たしかMVもそんな風景が使われていたと思う。ススキが棚引いている風景が今にも目に浮かんで来そうだ。ちょっと昔のポッキーの秋のCMに使われていたような、どこか懐かしいサウンド。ある意味サビがない歌なのに、どうしてここまで聴かせることが出来るのだろう?
 ツボを押さえたアコーステックギターがまた最高。
 次の6曲目と1番のお気に入りをどちらにするかで迷うくらい素晴らしい曲。

6.個人的にはこのアルバムの中で1番のお勧め。誰も居ないような夜のアメリカのハイウェイをドライブしている様な感じが、まさに鮮明に思い浮かばさせられる。どこどなくその寂しさから心をキュンと切なくさせる。そんなナンバー。
 日本でも交通量が少ない田舎のハイウェイを夜にドライブしながら聞いてみたら、きっとベストマッチすると思う。

8.ちょっと品のいいジャズクラブで演奏されていそうなナンバー。ギターとリズムセクションが心地よく聞ける、大人な曲だ。

10.もう1つの彼女の代表曲。リッキーの歌唱力が映えています。

11.1枚のアルバム、要するに1つの物語を締めくくるのにふさわしい、めちゃシンプルなナンバー。彼女のこのアルバムに対しての考えがよく分かる。

紹介していない他の曲も、どれもメロディアスできっと気に入るハズです!

 ちなみにこの作品に続く彼女のセカンドアルバム「Pirates」(パイレーツ)(1981年)も、この作品に引き続いて秀作だ。
 個人的にはこの2枚がリッキーが一番才能を溢れ出させていた頃の聴くべきアルバムと考える。

 最後に、ちなみにのトリア的なお話を。
 前回紹介したトム・ウェイツのアルバム「Foreign Affairs」のジャケットには、なんと当時恋人だったデビュー前のリッキーが彼とのツー・ショットで写っているのだ!
 なんか顔がほとんど見えないけどね。

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です