「Pixel」には大きさはないって どういうこと?

そもそもピクセルってなに?

 ピクセルとは「デジタルの世界でのモノ」を構成する最小単位です。デジタル=実世界に存在しない世界。要するに「仮想の空間」でのみ存在する世界。そこでのモノを構成する最小単位がピクセルと言うことになります。

これまでの私の他の記事を読んでくれた方にはおさらいとして、また初めて読む方にもここで一度定義をしておきます。

ピクセルとは
デジタル画像の最小単位(最大限拡大した時のブロック)
モニター(コンピューター/デジタル)上で扱う画像の縦横の大きさを表すのに使われる最小単位

です。

コンピューターで明日ラスター画像を最大限まで拡大したときに見えるブロック状のモノ。これがピクセルです。

「デジタル上で扱う画像の縦横の大きさを表す(最小)単位」の「単位」と言う事は、ある意味、実世界の紙媒体のサイズを表す「cm」や「mm」のようなものです。

ピクセルには「大きさ」と言うものはない

 ピクセルが『「cm」や「mm」のようなもの』と言いましたが、実はちょっと違います。実世界のサイズを表す「cm」や「mm」は「大きさ」と言うものを持っていますが、ピクセルには「大きさ」と言うものはありません。

 これは語弊を生むかもしれない言い方なので言い方を変えると、1cmには誰もが分かる1cmと言う大きさがあります。
 これに対して「1ピクセルは何センチなのか?」と問われても、それを答える事は誰にもできません。それと言うのはピクセルの大きさと言うのは条件によって変動するからです。

ピクセルの実際の大きさは条件によって変動する

ピクセルの「大きさ」は解像度によって初めて決まる

 ピクセルの「大きさ」を決める、その条件というのが解像度です。

解像度とは?

 解像度とは、 ある一定の空間の中にどれだけの情報が詰め込まれているかを表します。
 そして解像度と言う言葉は基本はデジタル処理上に使用される単語なので、「1インチの中にどれだけの四角の点が存在するか」という基準を設けています。

 ちょっと分かりにくいですか?その基準の単位を見てみましょう。
 解像度には「DPI」や「PPI」といった単位が使われます。「DPI」も「PPI」も

DPI

DPI=Dots Per Inch(ドット(ツ)・パー・インチ) →1インチの中にどれだけのドットが入っているか【モニター用】

*(ツ)としたのは、日本では複数形を省略して発音される場合が多いからです

PPI

PPI=Pixels Per Inch(ピクセル(ズ)・パー・インチ) →1インチの中にどれだけのピクセルが入っているか【印刷用】

 *(ズ)としたのは、日本では複数形を省略して発音される場合が多いからです

 と言った様に、1インチの中にどれだけの四角の点(ドットかピクセル)が存在するかを表します。
 2つの違いは、
「DPI」は1インチの中に印刷する時に使われる印刷の最小単位のドットがどれだけ入っているか、
 と
「PPI」は1インチの中にモニターに表示するのに使われるピクセルがどれだけ入っているのか、

と言う違いです。

 なので「DPI」も「PPI」も 似たようなことを表現することから、 実際は「PPI」のことを話しているのに「DPI」と言う言葉の方が使われるのが一般的になっています。

 今回は 話の観点を理解しやすくするために、あえて「PPI」を使います。

ピクセルの「大きさ」を計算する

 これで元々「大きさ」と言うものを持っていなかったピクセルの「大きさ」を定義する要件が揃いました。
 早速計算してみましょう。わかりやすくするために(通常はこのような値のppiでは設定しないが)10ppiと20ppiを例に見てみます。

 10ppiは1インチの中に10個のピクセルが存在すると言うことでした。よって下記の図のようになり1ピクセル=2.54mmになります。
 20ppiは1インチの中に20個のピクセルが存在するので1ピクセルの大きさは0.127mmとなります。

 ピクセルが解像度によって初めて大きさと言うものを持ち、そしてそれが解像度によって大きさが変わると言うことがわかっていただけたでしょうか?

まとめ

 ピクセルとは「デジタルの世界でのモノ」を構成する最小単位でなおかつ大きさは可変する。これは実世界だと分子のようなモノと考えると分かりやすいかも知れないですね。

さいごに(デジタル画像には必ず大きさと解像度が必要)

 デジタル画像を新規で作成する場合、必ずその大きさと解像度を設定しなければなりません。

 大きさに関してはピクセルで指定する場合と、ミリメートルなどで指定する場合がありますが、指定単位による違いをきちんと理解しているかは別として、「大きさ(サイズ)」と言うものには普段から慣れ親しんでいるので、なんとなく「このサイズで」と見当がつくのではないかと思います。

 しかしデジタル初心者がまず最初につまずくのが解像度かと思います。
 「解像度とはなんぞや?」と、とりあえずネットで調べ、詳しい意味は置いておいて取り敢えず適切とされる解像度を設定して作成するのではないでしょうか?

 クリエイターは作品を作ることが目的でなので、デジタル技術についてそこまで詳しく知る必要は無いので、それでいいと思います。そういった方にはこのサイトでも 解像度簡単早見表を紹介してるのでそちらを参考に解像度を設定してもらえればいいと思います。


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「Pixel」には大きさはないって どういうこと?” に対して2件のコメントがあります。

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